歯周病は歯垢と歯垢が石灰化した歯石の中にいる細菌が原因。歯垢1mgには、数100万から1億もの細菌が含まれ、歯肉に炎症をもたらします。歯石は歯と歯肉の間の歯周ポケットにたまって歯肉を刺激しさらに炎症が進むと歯を支えている歯槽骨も溶かします。歯周病で歯がグラグラするのはこのためで歯を失う原因はむし歯より多いといわれています。
歯周病の直接の原因は細菌ですが悪化させる要因はほかにも、生活習慣などの問題がかかわってきます。
1. 歯みがきが不十分:歯みがきがきちんとできていないと、歯垢が口の中に残り歯肉の炎症を引き起こす原因に なります。
2. 歯ぎしり:歯をぎしぎしとこすり合わせると、歯の根をゆるがして歯周病を悪化させたり回復を遅らせる原因になります。またくいしばる癖のある人も要注意です、歯の周りの組織に与えるダメージは想像以上です。
3. 疲れやストレス:睡眠不足やストレスは免疫力の低下により歯肉にも悪影響を与えるものです。炎症が悪化する可能性が高くなります。
4. 全身疾患:糖尿病は体の抵抗力を弱めるため歯周病の回復を遅らせる原因になります。糖尿病に限らず、人工透析をしている場合なども歯周病を進行させる一因になることがあります。
5. 喫煙:喫煙は血管を収縮させて、歯肉の血行不良をひきおこします。そのため、見かけの歯肉の炎症は少な いのですが、歯周病細菌に対する抵抗力を低下させて、歯周病を重症化させます。
歯肉炎:
   歯肉が赤くはれ歯をみがくと出血する。
歯肉が慢性の炎症を起こし、赤くはれているのが外見上の症状。歯みがきなどちょっとした刺激で出血することもあります。この段階なら、毎日の正しいブラッシングや歯石の除去で健康な歯肉を取り戻すことが可能です。
歯周炎(軽度):
   歯周ポケットが深くなり歯槽骨が溶け始める
歯肉の炎症が進み、歯周ポケットが広がります。歯肉の色が赤紫色に黒ずんだり、急に歯肉がはれて痛くなったりします。スケーリングや歯根の深いところの歯石を除去するルートプレーニングなどの治療を行います。
歯周炎(中・重度):
   歯の根が露出し、歯がグラグラする。
歯槽骨が溶け、歯がグラグラするようになったら末期症状です。歯肉はぶよぶよして口臭もひどく、歯根が露出したり膿がでたりします。抜くしかない場合もありますが歯根の表面に付いている歯石をとり歯を固定して炎症を抑える処置をすれば抜かなくてすむ場合もあります。
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